口蹄疫の種類や世界の感染例、日本の事例と対策にについて

口蹄疫Q&A Ⅱ

2010年6月6日

Q 感染した牛や豚の肉を人が食べても、病気にならない?
A 口蹄疫は、ひづめの数が偶数の動物がかかる病気。

人間はもちろん、馬やサイなどひづめが奇数の動物は、ウイルスを運ぶことはあっても、発症しません。口蹄疫は人間がかかる病気ではなく、あくまで牛や豚の病気。

Q ウイルスに感染した肉など出回るようなことはないの?
A 人間には問題なくても、感染した牛や豚が家畜市場や食肉工場に運ばれるようなことがあると、他の牛や豚に感染を広げるおそれがあります。

このため、感染した牛や豚は移動禁止となります。工場に運ばれたり、牛乳が出荷されたりすることはなく、ウイルスに侵された肉や牛乳が小売店を通じ、家庭の食卓に届くことはありません。

Q ウイルスに弱点はある?
A 熱に弱い。それから酸性やアルカリ性にも弱い。 だから、今回の対象でも消毒約として酸性やアルカリ性の薬剤が用いられています。 アルカリ性の薬剤は炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)や水酸化カルシウム(消石灰)。 農場などの周辺にまかれた白い粉末が消石灰です。
Q 人の健康に害がないのに、感染の疑いが発覚した場合、農場にいる家畜を全頭処分しなければならないの?
A 家畜の感染拡大を防ぐためです。
Q 牛や豚は次々に死んでいってしまうの?
A 口蹄疫そのものは、子牛や子ブタでなければ、その命を奪ってしまうほどの強毒性はありません。
Q ならば、食べても問題ないのだから、あえて殺さなくてもいいのでは?
A すぐ死に至るわけではないが、ひづめや口の中に水泡ができ、痛みで歩きづらくなったり、餌が食べられなくなったりして、肉質や肉量が落ち、乳の出も悪くなってしまいます。

又、水泡が裂けてしまうと、傷口から細菌が入り別の病気にかかることもあります。
結果として、発症した牛や豚は、家畜としての経済価値は、ほとんどなくなってしまいます。

<Q 商品価値の問題なの?
A ウイルスの伝染力は非常に強いので、まん延を防がないと、今の宮崎県が直面している状況通り、人の動きまで制約される地域全体の損失が急拡大します。 海外の例では、1997年に台湾で発生した際、関連産業も含めた損失は約5千億円。

2001年の英国の場合で約1兆円とされる。国内だけでも大打撃なのに、万一、国外に感染を飛び火させてら、世界的に迷惑をかけてしまいます。

Q 国際的な責任もあるということ?
A 国際獣疫事務局などの世界機関が中心となり、日本を含む加盟国に畜産物の衛生を保つための義務を課しています。

そうした世界的な要請とは別に、ウイルスに侵された「汚染国」の畜産物に対し、感染が起きていない「清浄国」は輸入を拒むことができるなど、通商条件にも影響が及びます。

安価な海外産の畜産物に国内農家が対抗する上で、感染発生の有無が大きな意味をもつ現実があります。

Q 主に経済面の悪影響が大きすぎるから、疑わしきは、ためらうことなく殺すしかないわけですか?
A 残念ながらその通り。中には「かわいがって飼育していても、最終的には食肉加工するのだから、今回殺処分しても同じ」といった冷徹な物言いもある。

しかし、私たち人間は、他の生き物の命をいただいて生きている。

食肉処理はそのための仕事であり、また、多くの畜産農家や関連産業、機関の人々は、牛や豚を単なる「経済動物」と割り切れない心境を抱えながら暮らしていることにも思いをはせたい。 

さらにQ&Aへ続く≫≫



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